No.23
ジャカランダ(JACARANDA)通信
 アフリカ生まれの亜熱帯植物にとって、日本の冬季を乗り切るのは至難難の業である。日本列島の南の温暖な地方で、どうにか命脈をつなぎ止めたと側聞するが、本島にはその事実を知らない。それでいて、敢えて育成に情熱を傾けるのは、それだけジャカランダが魅惑的な存在であるからだろう。
 日本の気象条件で育てるのは、いささか、無謀すぎないかの異論を退け、それぞれ恵まれた家庭に迎えられ、我が子をいたわるか如く精根つくして慈しみ育てられた結果、厳寒の日本の冬を見事のり越え、より遥しく成長し、もうすぐ2年目の冬を迎えようとしています。いよいよ正念場の冬、先行を左右するであろうこの冬を貴重な経験を生かし、成長をより確かなものにしていかねばなりません。
 皆さんからの報告で背丈がずいぷんと伸びた、幹も太く見違える程成長したとうれしい知らせが方々から届いた。「ひっ〈り返るので大きな鉢に植え替えた」「地植えに変えた」「肥料をたっぷりやった」「上部を切って幹を整えた」「切り取ったのを差し木した」等々、適宜適切な創意工夫がそれぞれなされている。そこで
  1. 鉢植えから地植えにされた場合は、未だ成木になっていないので必ず防寒の処置を構ずるか、今一度大き目な鉢に植え替えて、昨年の冬と同じ条件にすることが肝要です。
  2. 差し木された方は無事活着しましたか。私のジャカランダ二世は(さし木したもの)は根ずいてすくすくと成長しています。(楽しみ倍加)
  3. 施肥をしましたか?(通信21号)食欲の秋は人間さまだけのものではありません。していない方はすぐに実行、実行。
  4. 防寒の用意は万全ですか?10月13日同好の友の協力で第2ジャカランダハウスを完成しました。(建築用枠組足場<ビデー>を組み立てた高さ3.7m)そのハウスに一部は地植えとし、一部は穴を堀り鉢ごと植えこみ、鉢の周囲に籾ガラを埋め、土の上には藁を敷く予定です。お暇に見に来て下さい。
暦の上では10月23日が霜降(秋が染まり、早朝には霜が降り冬の到来を告げる)11月7日が立冬(この日から冬に入り、太陽の光も弱まり、冬の気配が伺える)寒さは足早にやって来ます。越冬準備の参考にこれまでの通信を読み返してみて下さい。